初めてフリーランスになったフリーランス一年生が最初にやるべきことは、「個人事業の開業・廃業等届出書」と「所得税の青色申告承認申請書」の提出です。一般的に開業届と言われている「個人事業の開業・廃業等届出書」は、事業を開始した日から1ヶ月以内に提出することが義務付けられていますが、出さなくても罰則がありません。そのため出さなくてもよいという意見もあります。
しかし提出しなければ青色申告ができません。青色申告は最大65万円もしくは最大10万円の特別控除額を受けられたり、赤字の繰越ができたりとメリットが多いです。今後フリーランスとして活動していくと決めているなら、開業届は提出することをおすすめします。
「所得税の青色申告承認申請書」は、青色申告を行うために事前に提出する書類です。提出期限は開業日から2ヶ月以内。提出先は開業届と同じ税務署のため、2つ一緒に提出すると手間が省けるでしょう。
なお、青色申告で65万円の特別控除を受けるためには、複式簿記形式で帳簿付けを行う必要があります。複式簿記は会計処理が難しいため、帳簿付けが簡単な白色申告を選択する人もいますが、会計ソフトを使えば知識がなくても行うことが可能です。
また青色申告は複式簿記が難しい場合でも、単式簿記と損益計算書を提出すれば、最大10万円の特別控除を受けることができます。この場合の手間は白色申告とそう変わりません。白色申告には特別控除や赤字の繰越がないため、特別な理由がないなら「所得税の青色申告承認申請書」を提出して青色申告を行いましょう。